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ブータンを走るスノーマンレース

 

ブータンを走る

「第2回スノーマンレース」

たまたまテレビで見ました。

(レースは昨年10月に開催)

 

ブータンの山岳地帯で開催され

標高5470mの峠を越えて

5日間で186kmを走る

超過酷な山岳マラソンです。

 

全行程のほとんど

富士山よりも高く

酸素量は平地の半分ほど。

 

ちなみにブータンでは

標高6,000m以上の山に

立ち入ることは禁じられています。

 

ヒマラヤの山々は

神が住む聖なる場所だと

信じられているためです。

 

2年前の第1回大会では

海外から招待されたアスリート

20名のうち12名がリタイア。

 

それほど困難な極限レース。

 

なぜ困難かと言うと手付かずの

大自然の中で寝泊まりしながら

超高知を走り続けなければならないからです。

 

今大会はブータン選手7人と

日本人を含む海外からの

トップ選手9人が参加。

 

丹羽さんという

日本人の女性アスリートも

参加されていました。

 

極限レースの真の目的とは?

 

この大会は

ブータン国王の発案で行われました。

 

つまり

国を挙げての大会です。

 

なぜ、極限レースを国が企画したのか?

 

それは、、、

 

氷河融解が進むヒマラヤ山脈を舞台に

レースを開催することで、

深刻化する地球温暖化の影響を

世界に示す狙いがありました。

 

ブータンには

ヒマラヤ山脈の氷河が

解け出してできる氷河湖

全部で567個観察されています。

 

しかし現在、温暖化の影響

氷河が急速に解け出し、

いくつかの氷河湖では

水量が上がり過ぎ、

決壊寸前となっています。

 

ブータンでは過去に何度か

氷河湖決壊洪水が発生し、

集落に影響が出ています。

 

地球温暖化問題は 

ブータン一国では到底、

地球温暖化を止めることはできません。

 

このスノーマンレースを通して

参加している各国のアスリートに

ヒマラヤの現状を知ってもらい

SNSなどを通して

世界に発信してもらうのが

このレースの真の目的でした。

 

アスリートの人間性、連帯感

 

この大会には

ブータン人も含め16名が参加。

 

アスリートの中には

手持ちカメラを持ち、

ヒマラヤの現状を報告しながら

走る人も何人かいました。

 

情報発信をしていたのですね。

 

寝泊まりする場所で

選手たちが環境問題について

話をするシーンでは

それぞれの選手が自分の考えを

話したりして、どの選手も

人間性の素晴らしさが際立っていました。

 

このレースでは

1日ごとにクリア地点のゴールが

用意されていました。

 

3日目だったかな?

 

1人の選手が夜になってもゴールせず、

みんなが心配していました。

 

ようやく

その選手がやってきました。

 

そしてゴール。

 

それをみんなで歓迎し

抱き合う様子は感動的でした。

 

この大会では、5日間、

誰もリタイアすることなく

無事ゴールを果たしました。

 

こういうレースがあるって

初めて知りましたし、

環境問題に対して自分自身も

考えさせられるきっかけになりました。